決算 : 保有銘柄の決算状況

日本株式

先週から決算シーズンを迎えています。まずは持ち株の決算状況ですが、ホクリヨウを除く全36銘柄の状況は下記の通りです。会社によっても良し悪しがありますので正しい評価方法ではありませんが、前期比±10%を基準に決算を並べて経常利益(経常がない銘柄は最終益)で一律評価しました。結果としては下記です。
 ① 好決算 17銘柄 10%を超える増益
 ② 並決算 6銘柄 ほぼ横ばいの±10%
 ③ 悪決算 13銘柄 10%を超える減益
好決算が17銘柄ありましたが、減益幅が大きい決算の銘柄も13銘柄あり、良し悪し半々といった結果です。増配発表されたものが3銘柄、減配は今回はなかったので、全体的には良い結果だと思います。

石油元売り3社決算 – 元売り3社はほぼ年間利益を超過! だが追加投資には注意 ‐

 8/6にコスモエネルギーホールディングスの決算が発表されました。何か間違っているのではと目を疑いましたが、1Qの業績で通期目標の1.9倍もの利益となりました。8/7に発表されたENEOSホールディングスと出光興産もとんでもない決算でした。ENEOSは1Qでほぼ年間利益同等、出光興産に至っては年間利益の2.9倍をたたき出しています。
 この好決算の理由は、中東情勢の不安定化によってもともと安く仕入れていた備蓄原油をその時の市場価格で販売したことによって価格差が大きく生じたからです。よって手放しでうれしい決算というわけでもなく、中東情勢が不安定になったことにより高くなった原油(WTI $100~130)は今現在入荷されている状況であり、それらを今のWTI $70~80で販売することで、2Q以降の決算は悪くなることが見込まれています。そのため元売り各社は通期の決算見通しを変更なしとしています。

 石油元売り各社の決算は良かったですが、これを見て飛びつくのは危険です。元売り3社に投資する際には、在庫影響プラスのタイムラグマイナスのタイムラグ の3つの言葉を理解する必要があると思います。今回の決算は在庫影響プラスのタイムラグが大きく増益の要素になっています。2Q以降はマイナスのタイムラグの影響が大きくなることが見込まれています。元売り3社の決算は原油価格に大きく振られますので、ある1期だけの決算だけで判断せず複数期の決算を平均するなどして原油価格影響を平準化して実力値を見るとよいかと思っています。

食料品はインフレによるコスト増影響を受ける -値上げが効果的かで明暗‐

らとのテーマである食料品ですが、増益の銘柄もありますが概ね微減益が多いです。これは仕入れ値と人件費の値上がりを販売価格の値上げで吸収しきれていないためです。最近は毎月のように食料品の値上げが発表されていますので各社値上げを実施していますが、値上げがうまくいっている会社は、値上げしても販売量の減少していない会社で、値上げが上手くいっていない会社は販売量が減少してしまっている会社だと考えられます。不二家が赤字転落、丸大食品が31%減益と決算がよろしくなかった銘柄になります。最近は値上げが浸透してきているとはいえ、値上げの難しさが伺えます。

銀行の決算

銀行はメガバンクと中上位地方銀行を中心に良い決算を出してきています。これはご存じの通り利上げによって利益が上乗せされており、資金量と貸し出しの多い銀行がより良い決算に繋がっている状況です。資金量の少ない下位銀行は、金利による上乗せはあるものの、それ以上に人件費や経費の高騰がありなかなか収益に結びついていない現状が見えます。

らとの持ち株でも、群馬銀行と第四北越フィナンシャルグループは好決算でしたが、富山銀行は減益でした。鳥取銀行は資金量の少ない銀行ですが、こちらは50%増益とよい決算でした。今後も利上げが見込まれますのでどの銀行にも決算としては良い方向に向かうとは思いますが、大きな銀行ほど恩恵があるのは事実かと思います。一方、小さな銀行でも恩恵は小さくても株式発行数が少ないので、EPSの伸びが期待できる銘柄もあるかと思います。さらにEPSの伸びが配当の増加に繋がればよいですが、小さい銀行の配当方針は安定的という表現が多く、累進配当や配当性向が謳われていないと、還元されない可能性もあります。

自動車関連株

自動車関連株も様々でした。まず日本プラストは日産とホンダが主要顧客ですが、日産比率が高いためか経常赤字転落となりました。どこの車両メーカーにも採用されているフコクや、ホンダが主要顧客のエフテックは好決算でした。日産からトヨタ、スズキなどに顧客層を拡大しているヨロズも増益を果たしています。
 主要顧客がどこなのか、複数社購買によって常に競争に晒される独自性を生みにくいコモディティ製品を作っているサプライヤは厳しい決算になっている傾向が見えてきます。最近は各社ケイレツに縛られず客層を広げていこうという努力をしています。他社が採用するような魅力があり、代替が効きにくく価格競争に巻き込まれにくい製品群を持つ銘柄を選定していく方がよいと思います。

インフレにはやはり株式投資

 休職して初めて決算をしっかりと見た気がします。インフレの影響は生活にも企業活動にも出ています。各社インフレによるコスト増を値上げによって回収する仕組みが出来上がってきています。株式投資はインフレに強い資産だと言われますが、こうしたインフレによるコスト増を価格転嫁して利益を維持/増加させていく企業の姿勢をみると、その通りだな と思います。
 10~20年前は赤字転落、即無配のような会社も散見されましたが、今は下限配当や累進配当、DOEなどの還元指標を掲げる会社も増えています。継続して配当を出すためには利益を出し続ける必要があります。ここ5~10年では利益をため込む会社にはアクティビストが乗り込んでくることも増えました。株主の地位が相対的に向上してきておりますので、企業とそこで働く方々の力を信じて今後も社会に貢献にし続けるであろう会社に投資していきたいと思います。

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