ソフトバンクグループドル・ユーロ建て社債

先日、ソフトバンクグループが1兆円もの円建て社債を4.75%もの金利で発行しましたが、SBI証券では翌日に完売しました。金利上昇を背景に5%に迫る金利となり、安定的な確定利回りでの債券に人気が集まりました。資金難と今後の金利上昇をにらんで、らと は購入しません(できません)でしたが魅力を感じる債券であったと思います。

そんな中、ソフトバンクグループが『ドル・ユーロ建てで110億ドル規模を調達』というニュースが流れています。

調達規模:110億ドル(1.8兆円)規模、金利はおおよそ7~10%/年!

ソフトバンクの調達目標は、ドル建て100億ドル(約1兆6,000億円)とユーロ建て10億ユーロ(約1,798億2,000万円)ということで合計1.8兆円ほどの規模です。そして金利も決まったようで、その金利水準に驚きです。

 ドル建て債は3.5年債の利率が8.625%、5.5年債は9.250%、7.5年債は9.750%とした。ドル建ては3本で総額100億ドルを発行する。
 ユーロ建ては4年債と6年債の2本で総額10億ユーロ(約1,800億円)を発行する計画で、4年債の利率は7.125%、6年債の利率は8.000%に決定した。

ドル建て債券は、少なくても8.625%、最大金利は9.750%と10%に迫る水準です。円建て社債の4.75%がかすんで見えてしまいます。この金利水準はソフトバンクグループの社債がB-のジャンク債と位置付けられていることで、ここまで高くしないと買い手がつかないという事情もありそうです。ちなみに日本での格付けはAでジャンク債ではありません。この金利のため、米国でも多くの買い手がおり報道では200億ドル規模の需要がでているようです。

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発行する債券の平均利回りがいくつか正確にはわかりませんが、金利レンジのおおよその中央である8.5%を平均金利と仮定すると、年間で1,530億円の金利支払いが発生します。

債券発行の目的:オープンAIへの追加投資、一般的な事業目的

債券発行の主な目的はオープンAIへの追加投資+一般的な事業目的とされています。ソフトバンクグループは投資会社ですので、将来有望なテック企業への投資に資金を充てるのは事業目的の範疇です。
オープンAIに投資することで、オープンAIが成長し他のAI企業への波及効果も狙っているということです。またすべての借り入れが借金として積みあがる訳ではなく、資金の借り換えも含まれるようです。

ソフトバンク、110億ドル超を社債調達――OpenAI投資は攻めか重荷か|ニュカブ|ニュースから株価まで

現在AIは将来の人類存続の脅威となる可能性があるため、開発を遅らせつつ、ルールを決めて人類の脅威にならないように開発を進めて行こうという提言が出されています。それほどAIの成長は早く、市場規模も急拡大しています。
 その勝者の1社にオープンAIが入るかどうかでソフトバンクグループの命運も影響を受けることになります。

将来のソフトバンクグループ円建て社債の金利はどうなるか?

今月発行されたソフトバンクグループの円建て社債の金利は4.75%でした。日本の金利ベースでは相当な高金利ですが、7~10%近いドル建て社債と比較するとそれでもまだまだ低金利と言えます。もちろん円建て社債は日本の長期金利で決まるためドル建てと比較に意味はないですが、金利が上昇傾向にある日本では、政策金利で1.75~2.5%ものシナリオがあり、どこがターミナル金利になるのか議論されています。
 どこが上限になるかはわかりませんが、少なくとも今が天井ではないと考えられます。ソフトバンクグループ社債のような比較的長期の債券は政策金利ではなく、市場が決める長期金利に連動しますが長期金利も上昇傾向に歯止めがかかっていません。次回以降の債券では5%を超える水準になる可能性も十分あり得ると考えます。

 ドル建てでは3.5年など比較的短い年限の債券もありますが、日本でのSBG普通社債は7年が一般的になっています。4.75%でも十分魅力的ですが、2~3年後に例えば6%や7%の水準の円建て社債が発行されたらモヤモヤしそうです。実際にらとが買った2.48%や2.84%の債券はあと3年ほどの満期まで低利運用するしかありません。

 この金利上昇局面での長期固定金利の社債への投資は、本当に難しいです。少なくともインフレ負けしないと見込めれば買ってもいいのかもしれません。

ソフトバンクグループは金利以上の収益を回収できるのか?

 最後に残るテーマは決まってソフトバンクグループの将来性について になります。これまで日本で低利の円建て社債を多く発行してきており、ある程度の年限までは金利負担は限定的ですが、満期時の借り換えでは2倍またはそれ以上の金利負担となります。直近の会社四季報の有利子負債総額は26.6兆円であり、金利負担平均が3%で7,980億円、5%で1兆3300億円、1%金利負担が増えると2,660億円の負担増になります。
 35年先の自分が信じられず住宅ローンすら組めない人間にはリスクしか感じられなくなりますが、この投資に見合う 株価上昇、配当金収入など投資会社としての回収が得られるのかどうかが、投資家として社債を購入する判断のポイントになるかと思います。

 回収できるか?は回収するために、この投資によってAIの将来に花を開かせるために事業を行っているのだと思いますので、SBGとしては回収できると考えて投資しています。一方でWeWorkのような失敗例もあり100%確実な未来を描けているわけでもありません。
 投資家としてはリスクを考えて全部や投資資産の大部分を突っ込むことなく分散していくしかないと思いますが、こういったところで思いっきり突っ込めるような方がお金持ちになりやすいのも事実だと思います。

それにしても26.6兆円の有利子負債とはすごいことです。万一、負債に耐えられない事態となれば、他たとえSBGの株や社債をもっていなくても市場に相当なインパクトとなりマイナス資産に影響を与える可能性は高いと思います。Too Big to failです。SBGの投資の動向と将来は本当に楽しみです。

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